四泳法の中で一番速く泳げるクロールはストローク7~9:キック1~3の割合でして、ストロークの方がメインですがキックを疎かにしては非常に勿体ない。
クロールのキックはバタ足という水泳の基本動作です。誰もが一度は水泳の授業などで習ったことがあるのではないでしょうか?
ここでは正しいキックのコツを動画を交えて解説しています。
クロールのキックのコツ
クロールのキックは足を上下に動かすバタ足という動作により、推進力を得ています。ダウンキック(蹴り下げる動作)とアップキック(蹴り上げる動作)を交互に行う事で成り立っています。一方の足がダウンキックならもう一方はアップキックという具合です。
クロールキックの動画
以下では、バタ足をより上手に行うポイントを紹介しています。
- 体幹(腹筋)と中殿筋(お尻)には常に力を入れる。
- 腰を支点とし、太ももから動かす。
- 足の甲でキックする。
- 足の付け根から膝→足首へとムチがしなるようなイメージで上下にバタ足する。
- 足首はスナップを効かせる。
- 足首はやや内側に向ける。(内またのようにする。)
- 速く、小刻みに上下に動かす。
- ダウンキック時は足の甲で水面を叩きつけるように行う。
- アップキック時は足首を柔らかくしならせる。
- 両足の間隔は10cm程度。
キック時に生ずる泡は多すぎない方が良い。泡が多く立つ=水面を強く叩き過ぎているという事になる。これは友達に確認してもらうと良い。
上記のポイントがクリアできればただ漫然とバタ足するよりも断然美しく、効率的で速いキックが可能となります。
しなやかにキックするイメージ
お手本になるクロールのキックのイメージはイルカや魚の尾ヒレをイメージしてもらえれば分かります。
足首を魚の尾ヒレのように動かせばOKです。
それでいてムチがしなるようなしなやかイメージです。腰を支点として、太ももから膝にかけてはあまり動かさず(ムチの根本らへんのイメージ)で膝下から足首にかけてはしなる感じで足首は柔らかくという感じでキックをすれば最高ですね。
ちょっと抽象的になってしまいましたがあくまでもイメージなので抽象的に捉えてもOKです。するのとしないのとでは結構違うと思うので是非イルカや魚の尾ヒレとしなるムチをイメージしながらキックして泳いでみて下さい。
短距離なら6ビートキックを、長距離なら2ビートキック
25~200mが短距離競泳、それ以上の距離は長距離競泳です。
短距離ならスピードの出る6ビートキックでバタ足を行い、長距離なら疲れにくい2ビートキックを行うと良いでしょう。
6ビートキックとは、1ストロークのうちに6回のキックを行うこと。例→右足、左足、右足、左足、右足、左足
2ビートキックとは、1ストロークのうちに2回のキックを行うこと。例→右足、左足
クロールのキックが上手くできない、進まない場合
・足首の力は抜いてますか?→足首に力みが生じていると水の抵抗を受けてしまうのでアップキック時にはブランブランと脱力するようにしてください。そうすれば推進力が生まれます。
・膝を曲げすぎていませんか?→膝が曲がり過ぎていると水の抵抗を受けて推進力が下がります。
・膝を伸ばし過ぎていませんか?→膝をピーンと伸ばしたままでだと水の抵抗を受けて推進力が下がります。
・足首に力が入っていませんか?→足首が曲がり、力み過ぎているとアップダウンの効いた良いキックが打てません。
クロールキックの練習方法
以下の練習方法は水泳の授業やスイミングスクールなどで教えられる基本的なキック練習方法になります。
腰かけキック
プールサイドに腰かけて膝から下の両足を水に入れ、バタ足させます。プールの水に慣れていない水泳入門者に最適なキック練習方法です。
壁キック
両手でプールの壁を掴んで、バタ足の練習をします。
ビート板キック
ビート板を持ってバタ足の練習をします。この方法が一番ポピュラーなキック練習法です。顔は水に付けるパターンと付けないパターンがあります。
ストリームラインキック
両手を組んでストリームラインを作り、バタ足キックで進みます。顔は水に付けるパターンと付けないパターンがあります。
サイドキック
水面に横になってキックします。その際、片腕は伸ばしたままです。
以上、基本的な練習方法を紹介しましたが各々のレベルに応じて最適な練習方法を取り入れてみて下さい。
まとめ
- クロールのキックは細かな点を意識しつつイルカや魚の尾ヒレやムチのイメージをすると良い。
- 短距離=6ビートキック。長距離=2ビートキック。
- クロールのキックで進まない場合、膝や足首が力んでしてしまっている場合が多い。
- クロールのキック練習は様々な練習があり、レベルに応じて取り入れると良い。
今回はクロールのキックについてコツや練習法を解説してきました。
ただ漫然と自己流で行うキックと上記の知識をインプットした上でのキックでは推進力に雲泥の差が生じます。
正しいストロークと正しいキックを組み合わせればそれはもう正しいクロールです。
正しいクロールができれば美しいフォーム、良いエネルギー効率(疲れない)、良い推進力(速く泳げる)この三拍子が実現します。
とても細かくてやや面倒に思うかもしれませんが我慢して習得した分の価値は十分にあるので是非頑張って習得してみて下さい。
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