平泳ぎって四泳法の中で一番苦手意識を持たれやすい泳法でして私も平泳ぎだけはマスターするのに苦戦した覚えがあります。
平泳ぎってストロークはともかく、キックが難しいんですよね。あおり足になってしまったり、ストロークとのタイミングが合わなかったりしてね。にも関わらず推進力の6~7割はキックが担っている為、キックがしっかりとできていないとどんなにストロークが上手かろうが前に進まないという悲しい事実。
だから平泳ぎが思うように速くならない人の気持ちが痛い程良く分かります。でも大丈夫です。
平泳ぎのキックはコツさえつかんでしまえば驚くほど腑に落ちます。こんなにも簡単だったなんて!と、目から鱗が落ちる勢いで腑に落ちますよ。
この記事の目次
平泳ぎのキックが上手くなる方法
平泳ぎのキックをイメージをするなら蛙(カエル)が分かりやすいと思います。
足の裏で水を押し出すように蹴るのが平泳ぎキックの特徴です。
クロールやバタフライ、背泳ぎのキックは足の甲で水を蹴りますが平泳ぎだけはこれらの泳法とは異なり、足の裏で水をキックします。まあ、キックするというか押し出すという感覚に近いかもしれません。
でも、足の甲で蹴ってしまうとあおり足と言われるキックになってしまい、これはルール上失格になってしまうので注意。
なので平泳ぎを覚えるのならまずは正しいキックが出来るようになる事が大前提です。
ウェッジキックとウィップキック
平泳ぎのキックにはウェッジキックとウィップキックという2通りのキック方式があります。
ウェッジとは、カエルの事でウィップとはムチの事です。
どちらのキック方法を用いれば良いのかはあなたのストロークの仕方がフラットストロークなのかウェーブストロークなのかによります。
フラットストロークの場合はウェッジキック、ウェーブストロークの場合はウィップキックとの組み合わせが相性が良いです。
トップスイマーにはウェーブストローク×ウィップキックが多く、フラットストローク×ウェッジキックは習得しやすいのでこれから平泳ぎを覚えようとする初心者の方に最適です。
ウェッジキック(カエル足)とウィップキックの違い
両者のキックの特徴から違いを見てみましょう。
ウェッジキックの特徴
・フラットストロークという、身体が水面と平行になる泳ぎ方との相性が良い。
・股関節の硬い人におすすめ。
・蹴り挟む事で推進力を得る。
・両膝の間隔は肩幅程度と、股を大きく開く。
ウィップキックの特徴
・ウェーブストロークという、身体のうねりを推進力に変える泳ぎ方との相性が良い。
・ウェッジキックよりも速いスピードが出るが足首の柔軟性が無いと難しい。
・水を押し出す事で推進力を得る。
・両膝の間隔は拳一つ、二つ分程度に開くぐらいで良い。
平泳ぎのキックの手順と上達法
平泳ぎのキックは以下5つのプロセスに分ける事ができます。
- 基本姿勢(ストリームライン)から
- 引き付け:足首を少しづつ曲げながら膝を折り、かかとをお尻に引き付けます。
- 蹴り出し:足首を外側に開いて固定し、足裏で水を斜め外側へと押し出します。
- 蹴り挟み:水を蹴りはさむように押し出します。膝が伸びるまで蹴り挟むように押し出します。
- フィニッシュ:膝が伸びきったら足首をピーンと伸ばします。この時、足首のスナップを効かせて真っすぐに伸ばし、ストリームラインへと戻ります。足の位置を上げて身体が水面と平行になったらフィニッシュです。
一つ一つの動作を意識して試行錯誤していくことで平泳ぎのキックが上達する。すなわち、平泳ぎが上達する事と同義です。つまり、見違えるように速くなるという事です。
平泳ぎのキックが進まない場合は・・・?
キックの仕方は覚えたが中々前に進まなかったり、とても遅くて全然速く泳げないというお悩みは平泳ぎ初心者には良くある話しです。
では何故、進まないのか?理由と解決方法が以下になります。
- あおり足になってしまっている。→あおり足を改善する為につま先や足の甲で水を蹴る癖を改善する。その為には水を蹴る際に足首をしっかりと固定して足裏で水を押し出すように蹴る事を意識する。
- 膝を曲げ過ぎている→太ももに水の抵抗がかかってしまう為、推進力が減少してしまいます。かかとをお尻に引き付ける動作の際、膝は少しだけ曲げる事を意識するだけで十分です。
- ストロークとのタイミングが合っていない。→ストローク(手の搔き)とキックを同時に行ってしまうと推進力が減ってしまいます。交互に行う事を意識しましょう。また、ストロークとキックのタイミングを合わせる為にドリルを行うのも良い。
平泳ぎのキックの練習方法・ドリル
以下のキック練習、ドリルを行う事で平泳ぎのキックが上達します。
足首の曲げ伸ばし
プールサイドに腰かけます。腹筋に力を入れます。脚は真っすぐ伸ばします。アンクルスナップドリルを紹介します。
足首の曲げ伸ばしの動きの動画です。参考までに。
腰かけキック
プールサイドに腰を掛けて、平泳ぎのキックの練習をします。
壁キック
プールサイドの壁に掴まって平泳ぎのキックの練習をします。
ビート板キック
ビート板を持ってストロークはせずに平泳ぎのキックの練習をします。顔は水に付けても付けなくてもどちらでもOK
ストリームラインキック
両腕を組んでストリームライン姿勢になり、ストロークはせず平泳ぎのキックの練習をします。息継ぎが出来る人向けです。
上記の各種トレーニングで好きなものを選び、平泳ぎキックの感覚を掴みましょう。
ウィップキック上達の為には足首の柔軟性が欠かせない!
ウェッジキックが出来るようになったらウィップキックを習得してみましょう。
速い泳ぎ方が出来るので競泳をやっているのなら少しでもタイムを縮める為、ウィップキックが出来るようになりたいものです。
以下は足首の柔軟性を高める為の動画になります。
まとめ
平泳ぎのキックにはウェッジキックとウィップキックがあり、前者は初心者向けで後者は上級者向け。足首の柔軟性が無いならウェッジキックを、速く泳ぎたいならばウィップキックを採用すると良い。
キックの手順を細かく分けると5つのプロセスに分解可能で一つ一つの動作がうまく出来るようになると平泳ぎが上達し、見違えるように速く泳げるようになる。
うまく前に進まない原因はあおり足、膝の曲げすぎ、タイミングが悪いのいずれかである場合がほとんど。
平泳ぎキックの練習方法は基本5つのプロセスを抑えた上で各種練習方法を実践し、感覚を掴む事で必ず上達可能。
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