ランナーズハイとは、運動により肉体が限界に達しようとした際にその苦痛を紛らわす為に脳内麻薬の内在性カンナビノイドが体内生成されて、痛みの軽減や幸福感を感じさせる人間に備わっている防御システムのようなものです。
ランナーズハイは長時間の有酸素運動を行っている最中に発動しやすく、マラソンランナーに多くみられる現象です。
どのような感覚なのか?それは、何とも言えない幸福感、恍惚感、これぞ悟りの境地と表現する人も居ます。
走っている最中にそのような気分の高揚を得られ、肉体的には限界に達しようとしているにも関わらず、体が軽くなったような感覚を覚え、この先何キロでも走れるという気分になるのです。
実際に、苦痛を脳内麻薬によって打ち消しているので本当に長い距離を走れてしまいます。
ランニングでそのハイな状態が出現すると言うのなら、スイミングでも出現するはずだ。きっと、そう思っている事でしょう。言うなればスイマーズハイです。
ランナーズハイが存在するように、スイマーズハイも存在するのでしょうか?
結論から言いますと、スイマーズハイも存在します。
何故なら、元々ランナーズハイというのは有酸素運動を行っている最中に発動する性質のもので、水泳も運動の種類は違えど有酸素運動なので条件が揃えば発動します。
- ランナーズハイが走っている最中に起こる恍惚状態
- スイマーズハイは泳いでいる最中に起こる恍惚状態
実際、私も何度か泳いでいる最中に発動した事があるのでスイマーズハイの存在は間違い無いでしょう。
スイマーズハイが発動すると、もうこのまま何キロでも泳げる、泳いでいたい、そう思えるのです。
スイマーズハイが発動する条件や距離
まず、ハイを感じる為に必要な条件は、身体が悲鳴を上げている状態です。
ランナーズハイの原因物質である内在性カンナビノイドの生成には、肉体的な苦痛が必要不可欠なので、身体が苦痛を感じている必要があります。
とは言え、短時間で高強度の運動ではいくら苦痛を感じていても発動せず、長時間の有酸素運動である必要があるようです。
100m走よりも42,195kmの距離を走るフルマラソンの方がランナーズハイ発動しやすいという事ですね。
というか、短距離走だとランナーズハイは発動しません。(短い距離のランでランナーズハイの体感者が存在しない)
フルマラソンに慣れており、42,195kmがそこまでキツいと感じないプロフェショナルなランナーの方はフルマラソンでもランナーズハイ発動しにくいかもしれませんね。
逆に言えば、距離が短くても肉体が悲鳴を上げ、キツイと感じるなら発動する可能性はあります。
但し、長い距離を走る事は必須のようで10分や20分走った程度で発動する事はほとんど無く、最低でも1時間以上は運動を継続していないとダメなようです。
さて、ここではスイマーズハイについての発動条件がお題でしたね。
ランと同じく、スイムでもハイな状態にはなれる訳ですが発動しやすくなる条件はいくつかポイントがあるようなので紹介していきますね。
スイマーズハイが発動しやすくなる~つの条件とは?
長時間の運動を!
長い時間一定のペースで運動を継続させる事はハイを発動させるのには必須条件です。
それも、ラクな負荷では無く、少しキツいなー、苦しいなーという負荷のペースで行う事が大事。
心拍数で言うと最大心拍数の60~70%程度。
ランナーズハイでは、フルマラソンの半分走った20kmの地点で発動したという人も居れば、ウルトラマラソンの最中80km地点で発動したという方も居て、発動する距離については人それぞれ違いがあるようです。
これは、何キロ走れば肉体が限界に達するのかが人によって異なる為です。
ランだけでは無く、スイムでも同様です。
スイミングはランニングの4分の1だと考えよう。
これはどういう事かと言うと、大体ランニングで40km走るというのはスイミングで10km泳ぐ労力に比例するという意味です。
私はダイエット目的に遠泳を行っている最中(3kmぐらい)で発動した事があります。
一人よりも集団で!
ランナーズハイは一人で走るよりも集団で走ったときに発動しやすいようです。
これはフルマラソン出場者にランナーズハイ体感者が多い事からも分かります。
つまり、一人で長い距離を泳ぐよりも、集団で長い距離を泳いだ方が発動しやすいのです。
遠泳やOWS(オープンウォータースイミング)は集団で泳ぎます。
なのでスイマーズハイを味わいたいならば遠泳の大会やOWSの大会に参加されてみてはいかがでしょうか?
海という自然環境の中で行われる競技なので大自然の気持ち良さも同時に味わう事ができます。
OWSは3km未満、5km、10kmの大会がポピュラーです。
10km泳ぐという事は40km走るのと大体同じぐらいですから、陸のフルマラソン=海のOWSと言っても過言では無さそうです。
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